患者さんの急変にいち早く対応する
看護師にとって患者さんの急変はいつ遭遇してもおかしくない場面です。
急変にはいくつかの定義がありますが、主に、意識障害や呼吸停止、心停止など命の危機に陥ってしまった場合を指します。
このような時に看護師がどのような対応をとるかによって、その後の患者さんの命を左右するといっても過言ではありません。
まず急変に遭遇した時は、重症度と緊急度をその場で判断する必要があります。
もし生命の維持か厳しい状態であった場合は、そこで「一次救命処置」を行うのがポイントです。
声をかけてみても応答がない時は意識障害があるとして、応援を呼んでおきましょう。
さらに心停止がある時は胸骨圧迫を一定の速度で行い、それを一定時間継続し続けることを心がけてください。
これらを戸惑うことなく、瞬時に行うことができるかが今後に関わってきます。
一次救命措置を継続しても回復の兆しが見られない場合は、医師や十分な経験を積んだ看護師が行う二次救命措置に移ります。
ここでは医療器具を用いた蘇生措置を行いつつ、再び胸骨圧迫を繰り返します。
気道確保が困難なケースでは呼吸器を装着することもあります。
それと同時に急変の原因を検討しつつ、治療を行うことがポイントです。
その後採取した血液やレントゲン写真、CT画像などの検査を必要に応じて行い、今後の治療方針を決定します。
患者さんの様子を日ごろから観察し、次にすべき行動を瞬時に判断することが必要なので、知識だけでなく現場の経験を積むことも重要です。